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第2章

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そして、こう叫んだ。「私、切符屋さんになろうと思うんだ!」ママは、驚きもしないで、いった。「でも、スパイになるって言ってたのは、どうするの?」トットちゃんは、ママに手を取られて歩き出しながら、考えた。(そうだわ。昨日までは、絶対にスパイになろう、って決めてたのに。でも、いまの切符をいっぱい箱にしまっておく人になるのも、とても、いいと思うわ)「そうだ!」トットちゃんは、いいことを思いついて、ママの顔をのぞきながら、大声をはりあげていった。「ねえ、本当はスパイなんだけど、切符屋さんなのは、どう?」ママは答えなかった。本当のことを言うと、ママはとても不安だったのだ。もし、これから行く小学校で、トットちゃんのことを、あずかってくれなかったら……。小さい花のついた、フェルトの帽子をかぶっている、ママの、きれいな顔が、少しまじめになった。そして、道を飛び跳ねながら、何かを早口でしゃべってるとっとちゃんを見た。トットちゃんは、ママの心配を知らなかったから、顔があうと、うれしそうに笑っていった。「ねえ、私、やっぱり、どっちもやめて、チンドン屋さんになる!!」ママは、多少、絶望的な気分で言った。「さあ、遅れるわ。校長先生が待ってらしゃるんだから。もう、おしゃべりしないで、前を向いて、歩いてちょうだい」二人の目の前に、小さい学校の門が見えてきた。

    窓際のトットちゃん 新しい学校の門をくぐる前に、トットちゃんのママが、なぜ不安なのかを説明すると、それはトットちゃんが、小学校一年なのにかかわらず、すでに学校を退学になったからだった。一年生で!!  つい先週のことだった。ママはトットちゃんの担任の先生に呼ばれて、はっきり、こういわれた。 「お宅のお嬢さんがいると、クラス中の迷惑になります。よその学校にお連れください!」 若くて美しい女の先生は、ため息をつきながら、繰り返した。 「本当に困ってるんです!」 ママはびっくりした。(一体、どんなことを……。クラス中の迷惑になる、どんなことを、あの子がするんだろうか……) 先生は、カールしたまつ毛をパチパチさせ、パーマのかかった短い内巻の毛を手でなでながら説明に取り掛かった。 「まず、授業中に、机のフタを、百ぺんくらい、あけたり閉めたりするんです。そこで私が、用事がないのに、開けたり閉めたりしてはいけませんと申しますと、お宅のお嬢さんは、ノートから、筆箱、教科書、全部を机の中にしまってしまって、一つ一つ取り出すんです。たとえば、書き取りをするとしますね。するとお嬢さんは、まずフタを開けて、ノートを取り出した、と思うが早いか、パタン!とフタを閉めてしまいます。そして、すぐにまた開けて頭を中につっこんで筆箱から“ア”を書くための鉛筆を出すと、急いで閉めて、“ア”を書きます。ところ

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