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第6章

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トットちゃん達、一年生は、まだ自習をするほどの勉強を始めていなかったけど、それでも、自分の好きな科目から勉強する、ということには、かわりなかった。カタカナを書く子、絵を描く子。本を読んでる子。中には、体操をしている子もいた。トットちゃんの隣の女の子は、もう、ひらがなが書けるらしく、ノートに写していた。トットちゃんは、何もかもが珍しくて、ワクワクしちゃって、みんなみたいに、すぐ勉強、というわけにはいかなかった。そんな時、トットちゃんの後ろの机の男の子が立ち上がって、黒板のほうに歩き出した。ノートを持って。黒板の横の机で、他の子に何かを教えている先生のところに行くらしかった。その子の歩くのを、後ろから見たトットちゃんは、それまでキョロキョロしてた動作をピタリと止めて、頬杖をつき、ジーっと、その子を見つめた。その子は、歩くとき、足を引きずっていた。とっても、歩くとき、体が揺れた。始めは、わざとしているのか、と思ったくらいだった。でも、やっぱり、わざとじゃなくて、そういう風になっちゃうんだ、と、しばらく見ていたトットちゃんに分かった。その子が、自分の机に戻ってくるのを、トットちゃんは、さっきの、頬杖のまま、見た。目と目が合った。その男の子は、トットちゃんを見ると、ニコリと笑った。トットちゃんも、あわてて、ニコリとした。その子が、後ろの席に座ると、――座るのも、他の子より、時間がかかったんだけど――トットちゃんは、クルリと振り向いて、その子に聞いた。「どうして、そんな風に歩くの?」その子は、優しい声で静かに答えた。とても利口そうな声だった。「僕、小児麻痺なんだ」「しょうにまひ?」トットちゃんは、それまで、そういう言葉を聴いたことが無かったから、聞き返した。その子は、少し小さい声でいった。「そう、小児麻痺.足だけじゃないよ。手だって……」そういうと、その子は、長い指と指が、くっついて、曲がったみたいになった手を出した。トットちゃんは、その左手を見ながら、「直らないの?」と心配になって聞いた。その子は、黙っていた。トットちゃんは、悪いことを聞いたのかと悲しくなった。すると、その子は、明るい声で言った。「僕の名前は、やまもとやすあき。君は?」トットちゃんは、その子が元気な声を出したので、嬉しくなって、大きな声で言った。「トットちゃんよ」こうして、山本泰明ちゃんと、トットちゃんのお友達づきあいが始まった。電車の中は、暖かい日差しで、暑いくらいだった。誰かが、窓を開けた。新しい春の風が、電車の中を通り抜け、子供たちの髪の毛が歌っているように、とびはねた。トットちゃんの、トモエでの第一目は、こんな風に始まったのだった。

    海のものと山のもの  さて、トットちゃんが待ちに待った「海のものと山のもの」のお弁当の時間が来た。

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