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第11章

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    第11章 (第2/3页)

あった。全部が、パジャマになると、校長先生は、みんなが見える、真ん中に座って、先生が旅をした外国の話しをしてくれた。子供達は、テントから首を半分だした寝転んだ形や、きちんと、座ったり、上級生の膝に、頭を持たせかけたりしながら、行ったことは勿論、それまで見たことも、聞いたこともない外国の話しを聞いた。先生の話はめずらしく、ときには、海の向こうの子供達が、友達のように思えるときも、あった。そして、たったこれだけのことが……講堂にテントを張って、寝ることが……子供たちにとっては、一生、忘れることの出来ない、楽しくて、貴重な経験になった。校長先生は、確実に、子供たちの喜ぶことを知っていた。先生の話が終わり、行動の電気が消えると、みんなは、ゴソゴソと、自分のテントの中に入った。あっちのテントからは、笑い声が……、こっちのテントからは、ヒソヒソ声が、それから、向こうのテントでは、取っ組み合いが……。それもだんだんと静かになっていった。星も月もない野宿だったけど、心のそこから満足した子供たちが、小さい講堂で、野宿をしていた。そして、その夜、たくさんの星と、月の光は、講堂を包むように、いつまでも、光っていたのだった。

    講堂での野宿の次の次の日、とうとう、トットちゃんの大冒険の日が来た。それは、泰明ちゃんとの約束だった。そして、その約束は、ママにもパパにも、泰明ちゃんの家の人にも、秘密だった。その約束が、どういうのか、というと、それは、「トットちゃんの木に、泰明ちゃんを招待する」というものだった。トットちゃんの木、といっても、それはトモエの校庭にある木で、トモエの生徒は、校庭のあっちこっちに自分専用の、登る木を決めてあったので、トットちゃんのその木も、校庭の端っこの、九品仏に行く細い道に面した垣根のところに生えていた。その木は、太くて、登るときツルツルしていたけど、うまく、よじ登ると、下から二メートルくらいのところが、二股になっていて、その、またのところが、ハンモックのように、ゆったりとしていた。トットちゃんは、学校の休み時間や、放課後、よく、そこに腰をかけて、遠くを見物したり、空を見たり、道を通る人たちを眺めたりしていた。 そんなわけで、よその子に登らせてほしいときは、「ごめんくださいませ。ちょっとお邪魔します」という風にいって、よじ登らせてもらうくらい、“自分の木”って、決まっていた。でも、泰明ちゃんは、小児麻痺だったから、木に登ったことがなく、自分の木も、決めてなかった。だから、今日、トットちゃんは、その自分の木に、泰明ちゃんを招待しようと決めて、泰明ちゃんと、約束してあったのだ。トットちゃんが、みんなに秘密にしたのは、きっと、みんなが反対するだろう、と思ったからだった。トットちゃんは、家をでるとき、 「田

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