第10章 (第2/3页)
の窓からプールを見た。水が入っていないときのプールは、枯れた葉っぱの運動場みたいだったけど、お掃除して、水が入り始めると、それは、はっきりと、プールとわかった。 いよいよ、お昼休みになった。みんなが、プールの周りに集まると、校長先生が言った。「じゃ、体操してから、泳ごうか?」トットちゃんは考えた。(よくわかんないけど、普通泳ぐときって、海水着って言うの、着るんじゃないの?もうせん、パパとママと鎌倉に行ったとき、海水着とか、浮袋とか、いろんなもの、持っていったんだけど……今日、持って来るように、って先生言ったかなあ?……) すると、校長先生は、トットちゃんの考えれることが、わかったみたいに、こういった。「水着の心配は、いらないよ。講堂に行ってごらん?」 トットちゃんと他の一年生が走って講堂に行ってみると、もう大きい子供達が、キャアキャア叫びながら、洋服を脱いでるところだった。そして、脱ぐと、お風呂に入るときと同じように裸んぼで、校庭に、次々と、飛び出して行く。トットちゃん達も、急いで脱いだ。熱い風が吹いていたから、裸になると気持ちがよかった。はだしで、階段を、駆け降りた。 水泳の先生は、ミヨちゃんのお兄さん、つまり、校長先生の息子で、たいそうの専門家だった。でも、トモエの先生ではなくて、よその大学の水泳の選手で、名前は、学校と同じ、ともえ(巴)さん、といった。トモエさんは、海水着を着ている。 体操をして、体に水をかけてもらうと、みんな、「キィー!」とか、「ヒャー!」とか、「ワハハハ」なんて、いろんな声を出しながら、プールに、とびこんだ。トットちゃんも、少し、みんなの入るを見て、背が立つとわかってから、入ってみた。お風呂は、お湯だけど、プールは、水だった。でも、プールは大きくて、どんなに手を伸ばしても、どこまでも、水だった。 細っこい子も、少しデブの子も、男の子も女の子も、みんな、生まれたまんまの姿で、笑ったり、悲鳴をあげたり、水にもぐったりした。トットちゃんは、「プールって、面白くて、気持ちがいい」と考え、犬のロッキーが、一緒に学校に来られないのを、残念に思った。だって、海水着を着なくてもいい、ってわかったら、きっとロッキーも、プールに入って、泳ぐのにさ。 校長先生が、なぜ、海水着なしで泳がしたか、って言えば、それに別に、規則ではなかった。だから、海水着を持って来た子は、来てもよかったし、今日みたいに、急に「泳ごうか?」となった日は、用意もないから、裸でかまわなかった。で、なぜ裸にしたか、といえば、「男の子と女の子が、お互いに体の違いを、変な風に詮索するのは、よくないことだ」ということと、「自分の体を無理に、他の人から、隠そうとするのは、自然じゃない」、と考えたからだった。 (どんな体も美しいのだ) と
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