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第14章

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そして、お風呂から海に行こうと思うときは、横ばいになって五メートルくらい歩くと、段々ぬるくなってきて、それからもっといくと、つめたくなるから、「そこからは海だ!」とわかるのだった。だから、みんな海で泳いで寒くなると、大急ぎで、暖かい温泉にもどって、首まで使った。そうすると、なんだか、家に帰ったみたいな気がした。おかしなことは、海の部分に行けば、海水帽をぴっちりかぶって泳ぐ子供達が、見たところは海と同じなのに、温泉に入っているときは、輪になって気楽な恰好で、話しをしていることだった。きっと、はたから誰かが見たら、結局、小学生でも温泉に入ると、お爺さんやお婆さんと同じ、と思ったかも知れなかった。その頃の海は、ほとんど、よその人がいなくて、海岸も温泉も、トモエの生徒の専用みたいだった。みんな、精一杯,この珍しい、温泉海水浴を楽しんだ。だから、夕方、別荘に帰ったときは、どの子も、あんまり永く水につかっていたので、指先の皮がシワシワになっていたほどだった。夜は夜で、おふとんに入ってから、交代に“おばけ”の話しをした。トットちゃん達一年生は、みんな、怖くて泣いた。そして、泣きながら、「それから?」というのだった。この土肥温泉の三日間は、これまでの、学校の中での野宿とか、胆試しと違って、実際の生活だった。例えば、晩御飯の材料を買いに、順番で、八百屋さんや魚屋さんに行かされたし、知らない大人のひとたちから、「どこの学校の生徒?」とか「どこから来たの? 」と聞かれたとき、ちゃんと答えなきゃ、ならなかった。それから、林の中で迷子になりそうになった子もいたし、遠くまで泳いでしまって、帰ってこられなくなり、みんなを心配させた子もいた。浜辺に落ちて板ガラスで足を切った子もいた。そのたびに、みんなは、どうしたら、一番自分が役に立つか、考えた。でも、楽しいことも多かった。大きな林があって、セミはいっぱい、いたし、アイスキャンデー屋さんもいた。それから、海岸で、一人で大きい木の船を作っている、おじさんとも遭った。かなり船の形が出来上がっていたから、朝起きると、みんな、どれくらい昨日より、出来ているか、走って、見に行った。トットちゃんは、薄く長く出来た、カンナクズを、おじさんから、おみやげに、もらった。お別れの日、校長先生がいった。「どうだい。記念写真を撮ろうじゃないか」それまで、みんな一緒に写真って、撮ったことがなかったから、また、みんなは興奮した。だから、「はい、撮りますよ」って女の先生が言うとき、誰かがトイレに行ってたり、「さあ、いいですね」というと、運動靴の右と左が逆だったから、はき直す,という子がいたり、その間中、ずーっと緊張してポーズを取っていて、本当に、「じゃ、いきます!」というときに、「ああ、疲れた。もうダメだ!」といって、ねっころがる子

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