最新网址:m.llskw.org
第19章 (第1/3页)
そんなわけで、大人たちも、雑談したり、なにか食べてる暇はなく、いつも子供達と、一緒にやってる気分だった。綱引きは、校長先生を始め、全部の先生も二組に別れて、子供達の中に混じって、「オー?エス?オー?エス!!」と引っ張った。綱の真ん中の、ハンカチの縛ってあるところに、いつも注意して、「どっちの組が勝ち!」というのは、泰明ちゃんとか、体の不自由で、引っ張ることの出来ない子供達も役目だった。そして、最後の全校リレーが、また、トモエらしいのだった。何しろ、リレーといっても、長く走るところは、あまりなく、勝負どころは、学校の中央にあたる、つまり門に向いて、お扇子型に広がっている、講堂に上がるコンクリートの階段を、かけのぼって、駆け降りて来る、という、他には類のないリレーコースだった。ところが、一見、たわいなく見えるのに、この階段の一段一段の高さが、普通の階段より、ずーっと低く、傾斜がゆるく、しかも、このリレーのときは、何段も一足飛びにやってはいけなく、丁寧に、一段一段上って一段一段降りて来る、というのだから、足の長い子や、背の高い子には、むしろ、むずかしかった。でも、これは、子供達にとって、毎日、お弁当の時間に駆け上がる階段が、「運動会用」となると、また別のもののように思えて面白く、新鮮で、みんなキャアキャアいって、上がったり、降りたりした。それは遠くから見ていると、美しく、万華鏡のようにさえ、見えた。階段は、てっぺんまで入れて、八段あった。さてトットちゃん達一年生にとって、初めての運動会は、校長先生の希望通り、晴天で始まった。みんなで、前の日から、折り紙で作った、くさりとか、金色の星とか、いっぱい飾ったからとってもお祭りみたいだったし、レコードの音楽も気持ちがウキウキするようなマーチだった。トットちゃんは、白いブラウスに、紺のショートパンツ、という、いでたちだった。本当は、絶対に、ひだのたくさんはいった、ブルーマーがよかったんだけど……。トットちゃんは、ブルーマーに憧れていた。それは、この前、トットちゃん達の授業が終わったあと、校長先生がお幼稚園の保母さん達に、校庭でリトミックの講習というのをしてるとき、数人の女の人が、ブルーマーをはいていて、それがトットちゃんの目を引いたのだった。なぜ、ブルーマーがよかったかというと、そのブルーマーをはいたお姉さんが、足を、「トン!」と地面につけると、ブルーマーから出ている腿が、“プルルン”と揺れて、それがなんとも、大人っぽくてトットちゃんは、(いいなあ)
と、憧れたのだった。だからとっとちゃんは、走って家に帰ると、自分のショートパンツを引っ張り出し、「トン!」とやってみた。でも、まだ一年生の女の子の、やせた腿では、“プルルン”にならなかった。何度もやってみた結果、トットちゃんはこう考えた。「あの
(本章未完,请点击下一页继续阅读)
最新网址:m.llskw.org