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第22章

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それにしても、マサオちゃんのお母さんの声は、いらだたしい、という感じと、不安とがまざった。特別の響きで、長く尾を引いていた。そして、それが、時には、そばを通る電車の音に消されることもあった。でも、「マサオちゃーん!」それは、一度聞いたら、忘れられないくらい、さびしく、泣いているような声でも、あったのだった。

    トットちゃんの憧れは、このところ、“ふたつ”あった。この前の、運動会のブルーマー.もうひとつは、三つの編みの、おさげだった。電車の中で、大きいお姉さんの、おさげをみたとき、(ああいう髪の毛の人になろう!)と、決めたのだった。だから、みんなは短いオカッパ頭にしてたけど、トットちゃんは、横わけにして、少しだけリボンで結び、毛は長くたらしていた。それは、ママの趣味でもあったけど、いつか、おさげにしよう、という気持ちが、トットちゃんにあったから。そして今日、とうとう、トットちゃんは、ママに、三つの編みの、おさげにしてもらったのだった。輪ゴムで先っちょを止め、細いリボンを結ぶと、もう上級生になったみたいでうれしかった。鏡で、どんなにステキ化、確かめると、(本当は、お姉さんたちに比べると、毛も少なく、短くて、子豚のしっぽみたいだったんだけど)犬のロッキーのところに走っていって、大事そうに、つまんでみせた。ロッキーは、目を二回か三回、パチパチさせた。トットちゃんは言った。「あんたの毛も、おさげにできたら、いいのにね」それからトットちゃんは、「くずれるといけない!」と考えて、頭を動かさないようにして電車に乗った。もしかすると、電車の中で、\ 「あら、ステキな、おさげ!!」なんて、誰かが言ってくれないかな?などとも考えていたけど、誰も言ってくれなかった。それでも学校に着くと、同級生の、ミヨちゃん、サッコちゃん、青木恵子ちゃんが、「わあ!おさげにしてる!」と一斉にいったので、とても満足した。だから、ちょっとずつ、三つ編みを、さわらしてあげたりもした。でも、男の子は、誰も、「わあ!」とは、いってくれないみたいだった。ところが、お弁当の時間が終わったときだった。同級生の大栄君が、突然、「あれえ?トットちゃんの毛、いつもと違う!」と大きい声で言った。トットちゃんは、(男の子も気がついた!)と、うれしくなって、得意そうに、「そう。おさげ」といった。すると大栄君は、トットちゃんのそばに来て、いきなり両手で、おさげをつかむと、「ああ、今日は疲れたから、ぶら下がるのにちょうどいい。電車の、つり革より、ラクチンだ!」と歌うようにいったのだった。そして、トットちゃんの悲しみは、それだけでは終わらなかった。というのは、大栄君は、クラスの中でも、一番、体が大きくて肥っていた。だから、痩せて小さいトットちゃんの倍くらいあるようにみえた。その大栄君が、「ラクチンだ

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