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第22章

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!」といって、後ろに引っ張ったから、トットちゃんは、よろけて、尻もちをついてしまったのだった。「つり革」なんていわれて傷ついて、しかも尻もちまでついたトットちゃんが、「ワァ!!」と泣いたのは、次に、大栄君が、立たせてくれようとして、おさげを持ったまま、冗談に、「オーエス!オーエス!」といって、運動会の綱引きみたいに、かけ声をかけて、ひっぱったときだった。トットちゃんにしてみれば、おさげは、「大人の女の子になった」という“しるし”のはずだった。だから、おさげをしてるトットちゃんを見て、みんなが、「おそれいりました」といってくれるさえ思っていたのに……。トットちゃんは、「ワァ!!」と泣くと、そのまま走って、校長室まで行った。トットちゃんが泣きながら、ノックをすると、校長先生は、ドアを開けて、いつもみたいに、トットちゃんと同じ目の高さになるまで、体を低くして、聞いた。「どうしたんだい?」トットちゃんは、おさげが、まだ、ちゃんとそのままになっているかどうか、たしかめてから、「大栄君が、これを引っ張って、オーエス!オーエス!といった」といった。校長先生は、トットちゃんを見た。細くて短いおさげは、なき顔と反対に、元気そうで、踊ってるみたいだった。先生は、椅子にかけ、トットちゃんを前のいすに座らせると、普段の通り、歯の抜けているのを気にしないでニコニコしていった。「泣くなよ。君の髪は、ステキだよ」トットちゃんは、涙でビショビショの顔を上げると、少し恥ずかしそうに、いった。「先生、これ好き?」先生は言った。「いいじゃないか」この一言で、トットちゃんの涙が止まった。トットちゃんはいすから降りると、いった。「もう、大栄君が、オーエス!といっても、泣かない」校長先生は、うなずいてから笑った。トットちゃんも笑った。笑い顔は、おさげに似合った。トットちゃんは、お辞儀をすると、運動場に走っていって、みんなと遊び始めた。そして、トットちゃんが、泣いたことを、ほとんど忘れかけたころだった。大栄君が、頭をかきかき、トットちゃんの前に立って、少し間のびのした、大きい声で、こういった。「ゴメン!さっき、引っ張って。校長先生に叱られたよ。女の子には親切に、だって。女の子は大切に、やさしくあげなきゃ、いけないってサ!」トットちゃんは、少しびっくりした。だって「女の子に親切にする」なんてこと、これまで、聞いたことがなかったkら。偉いのはいつも男の子だった。トットちゃんの知っている、子供のいっぱいいる家でも、いつも、ご飯でも、おやつでも、男の子から先だったし、何かその家の女の子が、言うと、お母さんが、「女の子は、黙ってらっしゃい」といった。それなのに、校長先生は、「女の子に大切に」って大栄君に言ったんだ。トットちゃんは不思議な気持ちがした。それから、うれしい気もした。誰だって、大切

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