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第25章

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    第25章 (第2/3页)

。半分の電車は、小さい畠になる予定の土地の、丁度真ん中に、こぢんまりと、静かにおいてあった。\ 電車の中から、スコップとか、くわを運び出すように生徒に言うと、畠の先生は、まず草むしりから始めた。先生は雑草について話した。「雑草が、どんなに丈夫なものか」という事や、「雑草によっては、作物より、伸びるのが、早いのがあって、おかげで作物に日が当たらなくなってしまう」とか、「雑草は、悪い虫の、いい、隠れ場所だ」とか、「雑草は、土から栄養を取ってしまうから困るのだ」とか、もう次から次と、教えてくれた。しかも、話しながら、手は休むことなく雑草を、ひきぬいた。みんなも同じようにやった。それから先生は、くわで耕すこと、うねを作ること、大根などの、種のまき方、肥料のやり方など、畠に必要なことを、実際に、やって見せてくれながら説明した。途中で、小さい蛇が頭を出して、上級生のタアーちゃんが、もう少しで手を噛まれそうになったりもしたけど、畠の先生は、「このあたりの蛇は毒もないし、こっちが、何かしなければ、あっちから噛み付いてくることもないのだから」と安心させてくれたりもした。とにかく、畠の先生は、畠の作り方だけじゃなく、虫のこと、鳥のこと、蝶々のこと、天気のこと、もう、いろんなことを、面白く話してくれた。節くれだった先生の丈夫な手が、そういう話は、どれもこれも、畠の先生が体験し、自分で発見したのだ、ということを証明しているようだった。みんなは、汗びっしょりで、先生に手をとってもらって、ついに畠は完成した。どこから見ても……少しグニャぐにゃのうねはあったけど……完璧な畠だった。この日以来、トモエの生徒は、その、おじさんに逢うと、「畠の先生!」と、遠くからでも、尊敬をこめて、叫んだ。畠の先生は、自分の畠に余った肥料を、学校の畠に、少しまいといてくれることもあった。みんなの畠は、順調に成長した。毎日、誰かが、見回りに出かけては、校長先生やみんなに、畠の様子を報告した。「自分のまいた種から、芽が出る」ということが、どんなに不思議であり、驚きであり、そして、喜びであるかを、子供たちは、知った。みんな、何人か集まると、畠の成長について、話し合った。世界の、いろいろなところで、少しずつ恐ろしいことが始まっていた。でも、この小さいな畠について真剣に話し合ってる子供たちは、ありがたいことに、まだ、平和そのものの中に、いたのだった。

    トットちゃんは、放課後、学校を出ると、誰にも話しかけず、さよならもいわずに、、口の中でブツブツ何かを言いながら、急ぎ足で自由が丘の駅まで来た。まるで落語のようだけど、トットちゃんは、いま、「トドロキケイコクハンゴウスイサン」という難しい言葉を、言い続けているのだった。だって、もし誰かが隣に来て、「ジュゲムジュゲムゴコウ

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