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第30章 (第1/3页)
口の中で、ガサガサする、その皮は、にがくも、なんともなかった。「わーい、私は、元気です!!」ママは、笑いながら、いった。「そうよ。元気よ。だから、どうしたの?」トットちゃんは、説明した。ママも、まねをして、皮を噛んでみて、そして、いった。「にがくないわ」「じゃ、ママも、元気!」それから、トットちゃんは、ロッキーのところに行き、口のところに、皮を、差し出した。ロッキーは、まず、においをかぎ、それから、舌で、なめた。トットちゃんは、いった。「噛むのよ。噛めば、病気かどうか、わかるんだから!」でも、ロッキーは、噛もうとはせず、耳の後ろを、足で、書いた。トットちゃんは、木の皮を、ロッキーの、口のところに、もっと近づけると、いった。「ねえ、噛んでみて?病気だったら、大変なんだから!」ロッキーは、仕方なさそうに、皮の、ほんの、はじのほうを噛んだ。それから、また、においをかぐと、別に、いやだという風も見せず、大きく、あくびをした。「わーい。ロッキーも、元気です!!」次の朝、ママは、二十銭、おこづかいを、くれた。トットちゃんは、真っ先に、校長室に行くと、木の皮を、差し出した。校長先生は、一瞬、「これは、なんだろう?」という風に皮を見て、それから、次に、トットちゃんが、大切そうに、手を開いて、握っていた二十銭を先生に渡そうとしてるのを見て、思い出した。「噛んで?苦いと、病気!」校長先生は、噛んでみた。それから、その皮を、ひっくり返したり、よく見て、調べた。「苦いの?」トットちゃんは、心配そうに、校長先生の顔を、のぞきこんで、聞いた。「いいや、何の味も、しないよ」それから校長先生は、木の皮を、トットちゃんに返すと、いった。「先生は元気だよ。ありがとう」「わーい、校長先生も元気!よかった!」トットちゃんは、その日、学校中のみんなに、その皮を、かたはしから、噛んでもらった。誰もかれも、苦くなくて、元気だった。トモエのみんなは、元気だった。トットちゃんは、うれしかった。みんなは、校長先生のところに、口々に、(自分は、元気だ)という事を、報告にいった。そのたびに先生は、いった。「そうかい、よかったな」でも、群馬県の自然の中に生まれ、榛名山の見える、川のほとりで育った校長先生には、わかっていたに違いない。(この皮は、誰が噛んでも、苦くなることは、決して、ない)と。でも、みんなが、「元気!」とわかって、喜ぶ、トットちゃんを、先生は、うれしいと思った。もしも、誰かが、「苦い!」といったら、その人のために、トットちゃんが、どんなに心配する、というような、優しい子に育っている事を、先生は、うれしい、と思っていた。その頃、トットちゃんは、学校の近くを通りかかった野良犬の口に、その皮を、つっこんで、噛みつかれそうになっていた。でも、トット
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