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第30章

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    第30章 (第3/3页)

って、おもしろかった。次の日、宮崎君は、英語の、大きい絵本を、学校に持って来た。お昼休みに、みんなは、宮崎君を、何重にも、とりかこんで、その絵本を、のぞきこんだ。そして、おどろいた。第一に、こんな、きれいな絵本を見た事が、なかったからだった。みんなの知ってる絵本は、普通、色が、真っ赤、とか、緑色とか、まっ黄色という風なのに、この絵本の色は、薄い肌色のようなピンクとか、水色でも、白い色や、グレーが、混ざっているような、気持ちのいい色で、クレヨンには、ない色だった。二十四色のにもない色で、タアーちゃんだけが持ってる四十八色のクレヨンだって、ないような色がたくさん合った。みんなは、感心した。それから、次に、絵なんだけど、それは、おむつをした、赤ちゃんが、犬に、おむつを、引っ張られているところから始まっていた。だけど、みんなが感心したのは、その赤ちゃんが、描いたみたいじゃなく、ピンク色の、やわらかそうな、お尻を出して、本当に、そこにいるみたいだったからだった。そして、第三に、こんな大きくて、厚い、しかも、紙のいいツルツルの絵本を見るのは、初めてだった。トットちゃんは、もちろん、いつものように、抜け目なく、一番、絵本に近く、しかも、宮崎君の、そばに、人なつっこく、くっついていた。宮崎君は、まず、英語で文章を読んでくれた。それは、とてもとても、滑らかな言葉で、みんなは、うっとりした。それから、宮崎君は、日本語と、格闘を、はじめた。どっちにしても、宮崎君は、みんなと違うものを、トモエに、運んで来てくれた。\ 「赤チャンハ、ベイビィー」宮崎君のいう通り、みんなは、声を出した。「赤ちゃんは、ベイビィー!!」それから、また、宮崎君はいう。「ウツクシハ、ビューティフル」「美しいは、ビューティフル」みんながいうと、宮崎君は、すぐに、自分の日本語を訂正した。「ゴメンナサイ、ウツクシ、チガウ、ウツクシイ?」こうして、トモエのみんなは、宮崎君とすぐ親しくなった。宮崎君も、毎日、いろんな本を学校に持って来ては、お昼休みに読んでくれた。だから、宮崎君は、みんなの、英語の家庭教師という風だった。でも、そのかわり、宮崎君は、みるみるうちに、日本語が、上手になった。そして床の間にも、腰をかけたり、しなくなった。トットちゃん達も、アメリカについて、いろいろ知った。トモエでは、いま、日本と、アメリカが親しくなり始めていた。でも、トモエの外では、アメリカは敵国となり、英語は、敵国の言葉ということで、すべての学校の授業から、はずされた。「アメリカ人は、鬼!」と、政府は、発表した。このとき、トモエのみんなは、声を揃えて、叫んでいた。「美しいは、ビューティフル!」トモエの上を通り過ぎる風は暖かく、子供たちは、美しかった。

    「芝居だ!
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