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第30章 (第1/3页)
トマト、なす、キウリ、西瓜、苺、ねぎ、キャベツ、大根、その他いろいろ。大抵のものは作ります。温室も使っています。ここの人たちは野菜づくりにはとてもくわしいし、熱心です。本を読んだり、専門家を招いたり、朝から晩までどんな肥料がいいだとか地質がどうのとか、そんな話ばかりしています。私も野菜づくりは大好きになりました。いろんな果物や野菜が毎日少しずつ大きくなっていく様子を見るのはとても素敵です。あなたは西瓜を育てたことがありますか?西瓜って、まるで小さな動物みたいな膨らみ方をするんですね。
私たちは毎日そんな採れたての野菜や果物を食べて暮らしています。肉や魚ももちろん出ますけれど、ここにいるとそういうを食べたいという気持ちはだんだん少なくなってきます。野菜がとにかく瑞々しくておいしいからです。外に出て山菜やきのこの採取をすることもあります。そういうのにも専門家がいて(考えてみれば専門家だらけですね、ここは)、これはいい、これは駄目と教えてくれます。おかげで私はここにきてから三キロも太ってしまいました。ちょうどいい体重というところですね。運動と規則正しいきちんとした食事のせいです。
その他の時間、私たちは本を読んだり、レコードを聴いたり、編みものをしたりしています。TVとかラジオとかはありませんが、その代わりけっこうしっかりした図書館もありますし、レコード?ライブラリイもあります。レコード?ライブラリイにはマーラーのシンフォニーの全集からビートルズまで揃っていて、私はいつもここでレコードを借りて、部屋で聴いています。
この施設の問題は一度ここに入ると外に出るのが億劫になる、あるいは怖くなるということですね。私たちはここの中にいる限り平和で穏やかな気持ちになります。自分たちの歪みに対しても自然な気持ちで対することができます。自分たちが回復したと感じます。しかし外の世界が果たして私たちを同じように受容してくれるものかどうか、私には確信が持てないのです。
担当医は私がそろそろ外部の人と接触を持ち始める時期だと言います。『外部の人』というのはつまり正常な世界の正常な人ということですが、それいわれても、私にはあなたの顔しか思い浮ばないのです。正直に言って、私には両親にはあまり会いたくありません。あの人たちは私のことですごく混乱していて、会って話をしても私はなんだか惨めな気分になるばかりだからです。それに私にはあなたに説明しなくてはならないことがいくつがあるのです。うまく説明できるかどうかはわかりませんが、それはとても大事なことだし、避けて通ることはできない種類のことなのです。
でもこんなことを言ったからといって、
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