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第39章

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    第39章 (第2/3页)

そうしないと自分がどこに行けばいいのかということもよくわからないんですよ。だからさっきレイコさんが言ったように、僕と直子はお互いを救いあわなくちゃいけないし、そうするしかお互いが救われる道はないと思います」

    「そしてゆきずりの女の子と寝つづけるの?」

    「それもどうしていいかよくわかりませんね」と僕は言った。「いったいどうすればいいんですか?ずっとマスターペーションしながら待ちつづけるべきなんですか?自分でもうまく収拾できないんですよ。そういうのって」

    レイコさんはボールを地面に置いて、僕の膝を軽く叩いた。「あのね、何も女の子と寝るのがよくないって言ってるんじゃないのよ。あなたがそれでいいんなら、それでいいのよ。だってそれはあなたの人生だもの、あなたが自分で決めればいいのよ。ただ私の言いたいのは、不自然なかたちで自分を擦り減らしちゃいけないっていうことよ。わかる?そういうのってすごくもったいないのよ。十九と二十歳というのは人格成熟にとってとても大事な時期だし、そういう時期につまらない歪みかたすると、年をとってから辛いのよ。本当よ、これ。だからよく考えてね。直子を大事にしたいと思うなら自分も大事にしなさいね」

    考えてみます、と僕は言った。

    「私にも二十歳の頃があったわ。ずっと昔のことだけど」とレイコさんは言った。「信じる?」

    「心から信じるよ、もちろん」

    「心から信じる?」

    「心から信じますよ」と僕は笑いながら言った。

    「直子ほどじゃないけれど、私だってけっこう可愛いかったのよ。その頃は。今ほどしわもなかったしね」

    そのしわすごく好きですよと僕は言った。ありがとうと彼女は言った。

    「でもね、この先女の人にあなたのしわが魅力的だなんて言っちゃ駄目よ。私はそう言われると嬉しいけどね」

    「気をつけます」と僕は言った。

    彼女はズボンのポケットから財布を取り出し、定期入れのところに入っている写真を出して僕に見せてくれた。十歳前後のかわいい女の子のカラー写真だった。その女の子は派手なスキー?ウェアを着て足にスキーをつけ、雪の上でにっこりと微笑んでいた。

    「なかなか美人でしょう?私の娘よ」とレイコさんは言った。「今年はじめにこの写真送ってくれたの。今、小学校の四年生かな」

    「笑い方が似てますね」と僕は言ってその写真を彼女の返した。彼女は財布をポケットに戻し、小さく鼻を鳴らして煙草をくわえて火をつけた。

    

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